エボラなど扱うBSL4施設、移転の検討開始へ 厚労省

有料記事

野口憲太
[PR]

 エボラ出血熱など危険度が高い感染症の病原体を扱うことができ、国内では唯一、国立感染症研究所村山庁舎(東京都武蔵村山市)で稼働する「バイオセーフティーレベル(BSL)4」の施設について、厚生労働省は月内にも移転の検討をはじめる。住民らとの協議会で5日、報告した。

 BSL4施設は、感染症法で最も危険度が高く、所持や輸入が禁止される「1類感染症」のエボラ出血熱、ラッサ熱、クリミア・コンゴ出血熱、マールブルグ病、南米出血熱の病原体を扱うことができる。病原体を実際に扱うことで、早期の診断やワクチン、治療薬の開発につなげるねらいがある。長崎大学長崎市)の2017年の調査では、世界24カ国で59施設以上が稼働している。

 同庁舎の施設は2015年に指定を受けたが、1981年の建設から40年近くたち、老朽化が指摘されている。協議会で概要が示された、厚労省研究班がまとめた報告書は「今後長期の使用は物理的にも困難」と指摘。新たな施設の稼働までは少なくとも7年以上は必要で、計画・立案は「早急に開始される必要がある」とした。

ここから続き

 国と武蔵村山市はエボラ出血…

この記事は有料記事です。残り368文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら