進学校の体操部 妊婦の顧問と歩んだ「コロナ禍の夏」

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土井良典
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 新型コロナウイルスの影響で、高校総体など多くの大会が中止となるなか、高校生アスリートたちはどんな思いで競技に臨んでいるのか。愛知県では、有数の進学校として知られる名古屋市立菊里高校の体操部。間もなく出産を控えた顧問に、成長した姿を見せようと、奮闘する姿があった。

 8月9日、「愛知県体操選手権大会」が、高校総体の代替大会として、名古屋市の日本ガイシスポーツプラザで開かれた。

 時折背もたれにもたれたり、おなかをさすったりしながらベンチに座り、部員にアドバイスを送っていたのは、体操部を指導する山口里江教諭(33)だ。妊娠8カ月半だった。

 おなかにいるのは第1子となる女の子で、10月中旬が出産予定日。数週間後には産休に入るという。

 「痛みはなかったですけど、まっすぐ座っているのはつらい部分はありますね」

 菊里は、毎年のように東京大や京都大、名古屋大に生徒を輩出する進学校。卒業生には、俳優の大和田獏さんらがいる。体操部は強豪ではないが、伝統がある。

 ここで高校時代、主将として体操に打ち込んだのがOGの山口教諭だった。大学卒業後、中学で教えていたが、「やっぱり母校で体操を教えたい」と高校の教員を志した。晴れて採用されてから7年目という。

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 「今年の3年生はコロナでモ…

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