12階に若い女性、飛び降り直前…自殺引き留めた好判断

松永和彦
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 兵庫県西宮市内のマンションで飛び降り自殺をしようとしていた女性を引き留め、救助したとして、県は26日、大阪市の設備工事会社員、井上政樹さん(32)に善行をたたえる「のじぎく賞」を贈った。

 井上さんは3月3日午前10時50分ごろ、仕事で訪れていた西宮市内のマンション12階の通路で、手すりに後ろ向きに座り、今にも落下しそうな若い女性を発見した。「自殺をしようとしている」。声をかけると女性が驚くと思い、携帯で電話をかけるふりをして近づき、手の届くところまで来たときに腕をつかんだ。女性を地上まで連れて行き、警察官に引き渡した。

 甲子園署によると、女性は20代で、同市内在住。「死ぬつもりだった」と話していたという。井上さんは「とっさの判断でした。賞をいただいたことは素直にうれしいです」と話した。(松永和彦)

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