ほほ笑みから豹変した与正氏 留学も共にした兄妹の狙い

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ソウル=神谷毅
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 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の実妹、金与正(キムヨジョン)・党第1副部長に日米韓の各国が注目している。北朝鮮が爆破した南北共同連絡事務所の「破壊」を予告するなど、急速に存在感を高めているためだ。正恩氏の後継に向けた動きではなく、兄を支えて金一族支配の体制を固めるため、自らの権威も高める必要があるとの判断が働いているようだ。

 「嫌悪感」「責任回避の弁明」「鉄面皮でずうずうしい」「親米の卑屈で屈従的な相手」。与正氏が17日に発表した談話で、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領を批判した言葉だ。

 与正氏は2018年2月、平昌冬季五輪の開会式に出席するため韓国の地を踏み、文氏と会談。「早い時期に面会する用意がある」との正恩氏の考えを伝えた。「白頭(ペクトゥ)血統」と呼ばれる最高指導者の直系では初の訪韓で「平和の使い」のようなイメージが広がり、「ほほ笑み」外交とも呼ばれた。その豹変(ひょうへん)ぶりに韓国社会も驚いている。

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 北朝鮮の内情に詳しい関係者…

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