長野)八ケ岳の黒百合ヒュッテでピアノの演奏会
近藤幸夫
標高2400メートルの山小屋で雲上の調べを――。新型コロナウイルスによる県境をまたぐ移動自粛が解除されて初の週末となった20日夜、八ケ岳の「黒百合(くろゆり)ヒュッテ」(長野県茅野市)で登山客31人がピアノ演奏を楽しんだ。山小屋コンサートは毎年数回開いている恒例イベントだが、営業を自粛してきた同ヒュッテにとって、今年は登山客を呼び込む大きな魅力の一つになりそうだ。
コンサート「ピアノと聴く山の調べ」を開いたのは、東京都在住のピアニスト・斎藤美香さん。感染対策で宿泊客らが距離を取るなか、ドビュッシーの「アラベスク1番」やショパンの「プレリュード7番」など約10曲を、小屋のピアノで熱演した。
斎藤さんは2012年、友人に誘われて富士山に登ったのをきっかけに登山を始めた。その頃、テレビ番組で同ヒュッテのコンサートを知った。「山小屋にピアノがあるなんて。ぜひ自分も弾いてみたい」。小屋主の米川岳樹さん(49)に連絡を取り、翌年秋からボーカルとともにコンサートを開催。4年前からは毎年6月にピアノのソロ演奏会も開いてきた。
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斎藤さんは「新型コロナの影…
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