岩手)乗客47%減、コロナ影響、経営さらに厳しく

大久保泰
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 三陸鉄道の株主総会と取締役会が22日、盛岡市内であった。新型コロナウイルスの影響で4月の乗客は前年に比べ半数に減り、団体客のキャンセルが続いたことが報告された。台風19号の被害で過去最悪の経常赤字となった前年度を上回る赤字になる恐れが出ている。

 営業概況によると、4月のリアス線の乗車人員は4万9930人で、開業ブームに沸いた前年同期に比べ47%減。運賃収入は60%の減少となった。4月以降の団体のキャンセルは4千万円に及ぶという。

 都道府県をまたぐ移動の自粛要請は解除されたものの、東北地方では主な夏祭りの中止が決まり、夏の観光客の減少は免れない。ただ、9月以降の団体申し込みは戻ってきているという。

 三鉄は昨年、台風19号の影響で一時全区間の7割が運休となり、乗客が激減した。株主総会で示された前年度の経常赤字は4億348万円で過去最悪だった。県や沿線自治体から損失補塡(ほてん)を受けたため純利益は1億5122万円となり、4期ぶりの黒字を計上した。

 同社は今月末から8月末まで使えるお得な回数券や、タクシーと連携した観光プランなど個人客を狙った商品を発売する。中村社長は「当面は近場や県内のみなさんをターゲットにして利用者を増やしたい」と話した。(大久保泰)

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