古代にルーツ、パブ文化ピンチ 階級残る英国のアイコン

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ロンドン=下司佳代子
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 カウンター越しにビールを注文し、知らない人とも交われる英国伝統のパブが逆境にさらされている。新型コロナウイルスの感染抑止策として政府が義務づける「2メートル間隔」のルールを守れば、親密さが売りのパブ文化が損なわれ、採算の面からも営業が厳しくなるからだ。(ロンドン=下司佳代子)

 「営業を再開すれば、収入よりコストの方がはるかに大きくなる。いつタオルを投げ(降参し)なければいけなくなるか、というところだ」

 英南部プリマスのパブ「ブルック・イン」のオーナー、ジョン・ゴービアーさんはため息をつく。

 6年前に始めた店は最大225人を収容できる。だが、客同士が2メートル間隔を保つためにカウンターでの立ち飲みを禁止し、テーブルの間を行き来する従業員と客との距離を考えテーブル同士を4メートル間隔にすると、一度に入れる客は16~40人程度にまで減る計算だ。

 「収入は減るのにゴミ収集や水道、ガス、電気代と、負担は一気に戻ってくる。こんな状況でやっていくのは、まるで曲芸だ」

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 常連客は店の再開を待ち望む…

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