映画の中で空を飛んだ、あの不思議な「生き物」がなぜ?

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文・佐藤恵子 写真・小玉重隆
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 木々を見上げると、降り注ぐ光。その森を抜けて、振り返る。そこには、映画の中で空を飛んでいた、あの不思議な「生き物」が――。

 田植えが始まった5月下旬。福島県境に近い山形県米沢市の集落で会えたのは「トトロ」の姿の小さな森だった。雪解け水が流れ込む田んぼにも、その姿が映り込む。

 アニメ映画「となりのトトロ」が公開されたのは1988年。その頃、「トトロの森」と呼ぶ人はまだいなかった。森には小さなほこらがある。近くで暮らす高橋一司さん(71)によると、100年以上前に集落の繁栄を願ってまつられたが、「森は誰も気にも留めない『名もなき森』だった」。

 10年前に私は山形で勤務したが、当時は知らなかった。後にメディアで紹介されて観光客が増え、地元住民が保存会を作り、展望台も設けられた。だが、今は訪れる人はまばらだという。

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