中国の街頭に屋台が大量出現 景気悪化で「露天経済」

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北京=福田直之
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 新型コロナウイルスによる景気悪化で、中国では収入が減ったり、仕事を失ったりして「露天商」として生計を立てる人が増えている。5月の貿易統計では、持ち直しをみせていた輸出も減り、内需の低迷で輸入も急減した。出口の見えない景気の悪化は、収入の格差をさらに広げそうだ。

 8日昼、北京市中心部。郊外から来た農家の陳さんはメロンを売っていた。「感染症のため収入が厳しくなった」と言い、7日から高値で買ってもらえる市中心部に来て売り歩く。

 この日の夕方、ビジネス街でバッグを路上に並べていた女性は、外国人向けの店を経営してきた。だが、中国は感染防止で外国人の入国を厳しく制限。「外国人が来ないならどうすればいいのか」と途方に暮れ、国内の顧客を開拓するために路上で売り始めた。だが、路上でのバッグの価格は店舗の半額以下にせざるをえない。「悲しい」と言う。

 工事現場近くの路上に靴を大量に並べていた出稼ぎ労働者の廖(リアオ)さんは「仕事もない。売り切ったら、ふるさとの福建省に帰ろうと思う」と話した。

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 6月に入り、北京市中心部の…

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