浪人生、家から友人を監視 1日9時間のオンライン自習

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川口敦子
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 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、塾や予備校も休みが続いている。何とかモチベーションを保とうと、「オンライン自習室」を考案した浪人中の受験生がいる。一方、緊急事態宣言が解除されても「3密」になる大会場での模擬試験の実施は難しく、大手予備校も手探りが続く。(川口敦子)

 シャカッシャカッ。受験勉強に励む浪人中の男性(18)の勉強部屋。聞こえるのは、ノートに文字をつづる音だけ。机に立てかけられたスマートフォンには、自分と同じように、黙々と勉強をしている友人が映っている。「いったん休憩で、席外すね」。スマホに向かって話しかけると、画面に映った友人は手で丸を作った。

 勉強する姿をオンラインで監視し合うことで、自宅にいながら緊張感のある環境を作り出す「オンライン自習室」だ。集中力を切らさないためにはどうすればいいか悩んだ末、自分たちで編み出したという。

 2月末に浪人が決まり、すぐに予備校に入塾した。現役時代、勉強するのは専ら自習室だった。新型コロナの感染拡大を防ぐため、3月からすでに予備校の自習室は使えず、市民センターのフリースペースで場所を確保してきた。開館している朝9時から夜7時までいるのが日課だったが、市内で感染者が出たのを機に、そこも閉館した。

 「家では気が散ってしまう。みんなはどうしているんだろう」。同じ高校から同じ予備校へ進んだ友人に電話をかけると、戸惑いは一緒だった。

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