なぜ京アニは狙われた 容疑者、逮捕前「小説盗まれて」

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 36人が亡くなった京都アニメーション第1スタジオ(京都市伏見区)の放火殺人事件で、殺人や現住建造物等放火などの疑いで逮捕された青葉真司容疑者(42)。「小説を盗まれたのでやった」。昨年11月、京都府警による病室での任意の事情聴取に対し、こう語っていたという。事件直後に身柄を確保された際も、同じ趣旨の発言をしたとされる。動機の解明が今後の捜査の焦点になる。

 青葉容疑者の言う小説とは何か。京アニは2009年からアニメ化や文庫化を前提に「京都アニメーション大賞」を設け、小説を公募してきた。同社によると、青葉容疑者と同姓同名で住所も同じ人物から応募があったという。府警は同社からこの作品を入手し、関連を調べている。

 また、事件前の一昨年9~11月ごろ、インターネットの掲示板に、京アニに対し「小説をパクられた」「最初から原稿を叩(たた)き落とし裏切る気だった」「絶対に許さん」などと一方的に恨みを募らせる書き込みがあった。府警は、青葉容疑者の自宅からスマホやタブレット端末などを押収し、解析を進めている。

 青葉容疑者は昨年11月の任意聴取の際、「一番たくさんの人がいるスタジオを狙った」と説明。さいたま市の自宅を出た時から事件を起こすつもりだったとの趣旨の話もしたという。現場に持参した包丁6本のほか、ハンマーについては「ドアが閉まっていたらガラスを割るつもりだった」「邪魔されたら襲うつもりだった」とも話していた。

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