埼玉)人見絹枝の漫画を出版 元埼玉陸協理事長が監修

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佐藤太郎
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 1928年アムステルダム五輪で日本人女性初のメダリストになった人見絹枝の生涯を描いた漫画が先月出版された。監修した元埼玉陸上競技協会理事長でスポーツライターの小原敏彦さん(80)は「新型コロナウイルスで不安な日々が続くなか、偏見やプレッシャーの中で自分の夢に突き進んだ人見絹枝の生き方はきっと勇気を与えてくれるに違いない」と話している。

 人見は1907年、岡山県生まれ。岡山高等女学校時代はテニスで県大会で優勝経験もある。二階堂体操塾(現在の日本女子体育大)時代には24、25年に三段跳び世界新記録。その後も大阪毎日新聞社で記者をしながら競技を続け、アムステルダム五輪の陸上女子800メートルで銀メダルを獲得。31年に肺炎のため24歳の若さで死去した。女性が走ることが奇異に見られた時代で、走る姿に対する「世間の人の冷たさ」を記した人見の日記も残されている。

 出版されたのは「コミック版世界の伝記 人見絹枝」(ポプラ社、税別950円)。50年近く人見の研究を続け、「人見絹枝物語―女子陸上の暁の星」(朝日新聞社)「KINUEは走る―忘れられた孤独のメダリスト」(健康ジャーナル社)など関連著書も多い小原さんが監修を頼まれた。

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 人見研究を始めたきっかけは…

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