再開した百貨店、朝から客の列 「うれしさと緊張感と」

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伊藤繭莉 吉田啓 原口晋也
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言が39県で解除されて初めての週末となる16日、営業を再開した百貨店などには朝から多くの人が訪れた。

 岩田屋三越が運営する福岡市の岩田屋本店と福岡三越、岩田屋久留米店(福岡県久留米市)の3店舗は、16日に営業を再開した。

 岩田屋本店(福岡市)には開店前に約20人が列をつくった。1時間前から並んだ福岡県小郡市の主婦、村島美香さん(54)は「デパートが大好きで月1、2回は来ていた。心からうれしいです」と笑顔だった。

 店では感染対策として、マスクを着けない人の入店を断り、入り口に設置した体温を自動測定するカメラで37・5度以上あった場合も入店させていない。エレベーターの利用人数も制限し、営業時間は午前10時半~午後7時に短縮する。担当者は「お客様の安全が第一。『3密』を防ぎ、買い物を楽しんでもらいたい」と話す。

 4月9日から食品売り場以外を臨時休業していた小倉井筒屋北九州小倉北区)も全館の営業を再開。開店前から待ちわびる人らが列をつくった。午前10時に扉が開くと同時に、客を迎える店員の「おはようございます。いらっしゃいませ」という声が店内に響き渡った。

 会社員女性(43)は「自粛が続けば経済がダウンしてしまう。こうして日常が戻るのは良いことだと思う」。一方、会社員男性(50)は「外出はまだ少し不安。うちでは買い物に出るのは僕か妻のどちらか1人。今日も必要最小限で帰ります」と話した。

 同店では、混み合えば入店制限をかけ、店内では間隔をあけてもらうための目安を表示。エスカレーターは3段の間を取って乗ってもらう。桶谷祥太郎店長は「営業再開はうれしい半面、安全性を確保しなければと緊張感を持って開店を迎えた」と明かした。

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