学校再開 フランス・ドイツ・中国…親と学校の深い悩み
パリ=疋田多揚 ベルリン=野島淳 ローマ=河原田慎一 ウィーン=吉武祐 ソウル=鈴木拓也 上海=宮嶋加菜子
新型コロナウイルス対策による行動制限の緩和が進む国々で、学校が再開し始めた。学校での感染拡大を防ごうと、分散登校や校内で子ども同士が距離を保つといった様々な対応策が打ち出されている。ただ、課題は山積し、現場の教員らが対応に苦慮している。
フランス政府は休校によって教育格差が広がることを懸念し、早期再開を模索してきた。感染拡大のペースが落ちてきたことなどを理由に、今週から幼稚園と小学校の段階的な再開に踏み切った。3月半ばの全国一斉休校以来、2カ月ぶりの登校となる。
ただ、教員や保護者からは不安の声が漏れる。パリで幼稚園と小学校の教員を兼務するアレクサンドルさん(30)は「解決できていない問題がいっぱいある」と頭を抱える。
仏政府が定めた衛生基準が厳…