中高生の望まぬ妊娠、コロナ休校で懸念 相談が過去最多
白石昌幸
親が育てられない子どもを匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を運営する慈恵病院(熊本市西区)の妊娠相談窓口に対し、今年4月に中高生から寄せられた相談は過去最多の75件だった。11日に記者会見した蓮田健副院長は「新型コロナウイルスで長期の自宅待機を強いられる中高生が望まない妊娠をすることを心配している」と述べた。
同病院によると、4月に寄せられた相談件数592件のうち、中高生と判明したのは75件で、全体の約13%。「妊娠検査薬で陽性反応が出た」「彼女の生理が遅れている」といった内容のほか、中絶手術についての問い合わせもあったという。2019年4月は515件中58件(約11%)、18年4月は555件中52件(約9%)だった。
同病院の蓮田真琴・新生児相談室長は「学校が長期の休みになる夏休みやゴールデンウィークの後は、中高生の妊娠相談が増える傾向にある。1人で悩まず相談窓口に連絡してほしい」と話している。
相談は、同病院のSOS相談窓口(0120・783・449、24時間無料対応)や、同病院のホームページでも受け付けている。