第3回「若者の責任は未来に」プロパガンダに学ぶ加害者の教訓

[PR]

ナチズムの教訓は今③

 ヒトラーが「巨像」と呼んだナチス最大の遺構を、ドイツのニュルンベルクに訪ねた。1930年代に政権を握り党大会を毎年開いたこの古都で造りかけた、円形闘技場を思わせる「議事堂」だ。

 広さは東京ドームほどで、高さは39メートルと予定の半分まで築かれ、第2次大戦により未完。巨大な施設に人々を集め、神秘的な演出で一体感を与える。ナチスのプロパガンダへの執念が伝わってくる。

 「議事堂」にナチス党大会記録センターがある。プロパガンダの危うさを伝える常設展「魅惑と恐怖」を生徒が見学する中、博士号を持ち展示に携わるマルチナ・クリストマイヤー(46)に聞いた。

 「ここは、加害者について語る場です。例えばなぜニュルンベルク法が機能したかについて」

ここから続き

 ナチス独裁のもと35年の党…

この記事は有料記事です。残り968文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら