「誰もが楽しめる組織」の理想と現実 スポーツ少年団

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編集委員・中小路徹
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 全国津々浦々で活動を目にするスポーツ少年団(スポ少)。これが1964年東京オリンピック(五輪)の「レガシー」として位置づけられていることは、あまり知られていない。

 取材に訪れたサッカーのスポ少で、小学低学年の息子の練習を見ていた父親にも聞いてみた。

 「そうなんですか。いやあ、自分が生まれる前のことですし」

 実は筆者も、子どものスポーツ環境を取材テーマとするまで知らなかった。

 「五輪を機に、青少年の健全な育成の場を」と、日本体育協会(現・日本スポーツ協会)を母体にスポ少が誕生したのは、東京五輪の2年前、62年の6月23日。国際オリンピック委員会が創設された1894年6月23日にちなんだ「オリンピックデー」だった。現在の上皇ご夫妻が臨席した大々的な体協50周年記念式典の中で、その日に正式登録された東京と埼玉の22団体753人を代表し、新宿区スポーツ少年団が団旗を受けた。

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 この時、登録された一人が…

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