「あえて避けた」数字の提示 板挟みの政権、批判を意識

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 政府は4日に緊急事態宣言の延長を決めた。引き続き全都道府県を対象とするが、社会経済活動の再開を一部容認した。知事会などは延長を要請する一方で、自営業者からは解除を求める声が届き、世間には自粛疲れが広がっている。板挟みとなった官邸が出した対応策には、わかりにくさも残る。

 「経済社会活動を厳しく制限するいまのような状態を続けていけば、私たちの暮らし、それ自体が立ちゆかなくなる」。安倍晋三首相は4日の記者会見で、そう強調した。

 全国の枠組みは崩さず、5月末まで延長するものの、美術館や図書館などの再開を容認する。また、10日後の分析次第では、一部地域は期限を待たず解除する。入り組んだ首相の説明には、感染拡大防止と社会経済活動の両立をはかろうとする苦心がにじんだ。

政権幹部「延長しても解除しても批判される」

 政府関係者によると、首相は4月下旬までに「全国一律の延長はやむを得ない」との判断を固めていた。全国知事会日本医師会、専門家らの強い要請は無視できなかった。

 しかし、経済社会への影響も…

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