ペンギンカフェは対象外 協力金の謎「昼営業も救って」

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小原智恵 花野雄太
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 新型コロナウイルス対策で、休業や営業時間短縮の要請に応じた事業者に愛知県が支給する一律50万円の「協力金」をめぐり、小さな「昼の店」の店主が苦境を訴えている。愛知県の仕組みでは、休業しても短縮しても協力金の対象にはならないからだ。なぜか。

 「県から謎の回答を頂きました」

 名古屋・大須の喫茶店「PGカフェ」は、軒先にそんな貼り紙を掲げている。かわいらしいペンギンのぬいぐるみや絵が並ぶ店(ペンギン・カフェ)だが、文面には行政への不信感がにじむ。

 県の休業要請期間は17日からで、オーナーの大原良也さん(34)はその日は店を閉めた。ところが、県に電話で確認すると、担当者は「休業しても協力金の対象外。生活必需品を扱っているのでむしろ営業を続けて」と言ったという。大原さんにとっては、これが「謎の回答」だった。

 県の説明はこうだ。喫茶店を含む「食事提供施設」は、食料品売り場やスーパーといった「生活必需物資販売施設」などと並び、「社会生活を維持する上で必要な施設」と位置づけられ、休業要請の対象ではない。ただし、食事提供施設で「午前5時~午後8時」の範囲を超えて営業していた店が、短縮営業に切り替えたり休業したりすれば協力金が支給される。だが、PGカフェは従来「正午~午後7時」の営業のため、さらなる営業短縮や休業をしても、協力金は受け取れない。

 「二人三脚でやってきたスタッフを守るため、100円でも売り上げがほしい」。大原さんは、利用しない席を決めて間隔を広げるなどの対策をとり、18日に再び店を開けた。しかし、ランチ時間帯に客が1人の日もあり、利益は例年の9割減。店のかわいいイメージが傷つかないかためらいもあったが、貼り紙を出してツイッターでも声を上げることに。「小さな店でも救われるような制度にしてほしい」と訴える。

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