武漢、陽性患者も全員退院? 「感染力ない」に不安の声

瀋陽=平井良和
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 中国政府は26日、新型コロナウイルスの感染が最初に広がった武漢市の患者が全員退院したと発表した。ただ、最近3日間の退院者の多くが「治癒しているが検査で陽性が出る患者」だったとされ、当面は指定の場所で隔離するとみられる。

 中国政府の発表統計では、武漢市で入院した患者は累計で5万333人。3869人が亡くなり、4万6464人が治癒して退院したことになる。入院患者は24日には47人だったが、そのうち約30人は症状が治まってもPCR検査で陽性が出続けていたという。市内の拠点病院「金銀潭病院」の院長を務めた張定宇氏は「50日間も入院が続く患者もいる」とする。

 中国メディアはこの数日、「一般的には治癒から1週間以内で陰性になる。死んだウイルスが残っているのだとすれば、感染力はない」「もう治療の必要はない」などとする現場の医師らの見解を報じていた。ただ、中国のSNS上では「本当に感染力はないのか」「わからないことが多いので、しっかり研究してほしい」と不安の声が上がっている。(瀋陽=平井良和)

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