憧れの留学生活、コロナで一変 留年か就活か…悩む学生

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鬼原民幸
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 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大では、せっかくの留学を途中で切り上げ、急きょ帰国しなければならなくなった学生も少なくない。卒業までのスケジュールが狂ってしまい、就職活動で不利な立場に立たされる人もいる。

 「必要不可欠でない出国は、4月5日まで禁止されます」。3月17日、ベルギーの大学に留学中だった女性(21)の元に、現地の日本大使館からメールが入った。新型コロナの拡大について、ベルギー政府の対応方針を伝える内容だ。「日本に帰れなくなるかもしれない」。女性は急きょ、航空券を予約。荷物を学生寮に残したまま、2日後に帰国した。

 奈良県内の大学に通う女性は、ともに留学経験がある両親に「人生が豊かになる」と勧められ、高校在学中から大学での海外留学を目指していた。経済的な負担が少なくなるようにと、交換留学制度のある国公立大を志望。入学後は結婚式場などでのアルバイトに明け暮れ、留学費用をためた。

 交換留学の学内選考を通り、1年間の予定でベルギーに渡ったのは、3年生だった去年9月。寮生活では様々な国から来た学生と仲良くなり、共用のキッチンで友人と自炊するのが楽しみになった。英語で欧州の歴史や芸術を学ぶ授業も刺激的で、ずっとあこがれていた留学生活そのものだと感じていた。

新型コロナで生活一変

 ところが、新型コロナがそんな生活を一変させる。ドイツフランスと隣接し人の往来も盛んなベルギーは、欧州でも感染拡大が顕著な国の一つとなった。不要不急の外出は制限され、3月に入ると女性の大学もオンライン授業に切り替わった。3人以上の集会が禁止されたとの情報が入ったころには、街の飲食店は軒並み休業になった。

 「せっかくかなった留学だか…

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