雨がっぱメーカー、医療用ガウンを生産 加工技術を活用

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鈴木裕
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 新型コロナウイルス感染者の治療で使う防護服の不足が問題になっている。大阪府などでは、代用品として雨がっぱの提供を呼びかける動きもある。そんななか、名古屋の雨がっぱメーカーが医療用防護ガウンの生産に乗り出した。業界仲間に支援を仰ぎ、愛知県内で1日1万枚の生産をめざす。

 名古屋市中村区の老舗雨がっぱメーカー「船橋」は、防護服不足に悩む病院から相談を受け、医療用の防護ガウンの生産を今月から始めた。

 防護ガウンは使い捨てで、厚さわずか0・02ミリのポリエチレン製。医師や看護師が使うときは首からかぶり、腕と体の前面を覆う。

 病院の現場の意見を採用し、感染防止のため首回りは狭く、着丈は大人の足首ぐらいまで長く、腕も長めにし、まくり上がらないよう親指を通せるようにするといった工夫がされている。使用後は、引きちぎって脱ぐことができる。

 さらに、ティッシュペーパーのように1枚ずつ引っ張り出せるたたみ方で箱詰めし、使用のときに取り出しやすくした。

 同社は1921年創業のかっぱ(レインウェア)メーカーで、その技術を生かした防水エプロンを飲食店や各地の学校・病院の給食調理用に生産している。

 今月に入ってから、尾張旭市内の病院から防護ガウンを生産できないかと相談を受けた。経済産業省からも要請があり、生産を始めた。

 フィルムのように薄いポリエチレンを裁断し、熱で腕の部分を溶着させ、1枚ずつたたんで100枚単位で箱詰めする。かっぱ製造に使う溶着用の機械を持っていること、防水エプロンで培ったノウハウがあることが、ガウン製造にも生かされている。

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 社員数30人ほどの小規模な…

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