北京=福田直之
新型コロナウイルスの影響で、年6%以上の成長を続けてきた中国経済に急ブレーキがかかった。中国の国家統計局が17日に発表した2020年1~3月期の国内総生産(GDP、速報値)は、物価上昇を除く実質成長率が前年同期比マイナス6・8%となった。四半期ごとの成長率がマイナスになるのは、統計を出し始めた1992年以降初めて。
同時に発表された1~3月期の消費と投資の動きを示す統計も深刻な落ち込みとなった。人の移動や店舗の営業が規制され、小売総額は19%減。投資も止まり、固定資産投資は16・1%減となった。新型コロナの感染対策で、工場の操業や人の移動に制限を課す非常に強力な感染防止策をとり、経済活動を犠牲にしたことが影響した。
工場の操業が規制されたうえ、春節で郷里に帰った労働者が移動制限で職場に戻れなくなり、鉱工業生産は前年同期比8・4%減だった。3月の失業率は5・9%で、依然高い水準だ。
中国メディアは1~3月期に4…