現実は「軟禁状態」 軽症者らホテルでどう過ごしてる?

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嘉幡久敬
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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、軽症者や無症状患者のホテルへの移送が始まって10日が経つ。初の受け入れ先となった東京駅近くの「東横INN東京駅新大橋前」では、自由のきかない環境の中で医療スタッフの奮闘が続き、軽症者らは退出の日を待つ。都内の感染者は4月に入り増加の一途。都はさらにホテルを募って備える。

 人気のない廊下に、間隔を空けて並ぶ椅子。このホテルに滞在する人たちはPCRの検体採取のため、毎日定時にここに座る。

 都が借り上げたホテルへの患者の受け入れが始まったのは7日。重症者の病床を確保し、医療崩壊を防ぐのが目的だ。ここへ来るのは検査で陽性で、高齢者でなく基礎疾患がないなどの条件を満たした無症状か軽症の人。小学生も含まれる。14日現在で83人が滞在している。

 医師、看護師の派遣は都医師会が協力。毎日、午前8時半から午後5時半まで医師1人と看護師2人、都職員が交代でホテルに詰める。看護師2人は24時間勤務。夜間の緊急時には、協力する都立病院などの医師が対応する態勢だ。

 スタッフの中心である医師の大桃丈知・平成立石病院副院長(56)によると、滞在者には体温計を配布し、都職員と看護師が毎朝と夕、全員に電話をかけて体温と体調の変化を尋ねる。対面できるのは医師のみ。毎日午前か午後にPCR検査を実施する一方、体調を崩した人には5分間ほど問診する。14日は12人を問診したという。

 24時間の間隔をあけた2度…

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