「コロナ以外に理由ある」トリエンナーレ中止に疑問の声

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松島研人 成田愛恵 燧(ひうち)正典
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 今年9~11月に広島県東部で予定されていた国際芸術祭「ひろしまトリエンナーレ2020 in BINGO」の実行委員会(会長=湯崎英彦広島県知事)は10日、開催の中止を決め、発表した。新型コロナウイルスの感染拡大が理由だと説明している。

 実行委事務局の広島県によると、新型コロナの感染拡大を受け、「来場者や参加アーティストらの感染リスクがある」「滞在型創作活動などを多く予定しており、準備に時間を要する」「誘客促進が難しい」ことから中止を決めたという。

 県の担当者は「新型コロナの収束時期が見通せない。延期しても会場を確保できるか分からない」として、中止と判断したという。今後については「いったん白紙にする」と説明した。寄付や協賛金は今年度から募る予定で、まだ募集前だったという。担当者は「看板やグッズもこれから。中止と判断するタイミングはギリギリだった」と話した。

 ひろしまトリエンナーレをめぐっては、昨年開かれたプレイベントで「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」に出展した作家らの作品も並び、県には多くの批判が寄せられていた。県は外部委員会で展示内容を事前に確認する方針を示したが、美術関係者らが反発。企画全般を統括する総合ディレクターだった中尾浩治氏(73)が、県の姿勢を「検閲的だ」と批判して辞任したばかりだった。

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 芸術祭に携わってきた関係者…

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