アルコール消毒、長引く品薄 足らぬ、液も容器も人手も

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井東礁 江口英佑
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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、家庭や職場向けの手指用アルコール消毒液が品薄になっている。メーカー各社は増産に動いているが、消毒液を詰める容器の不足という問題も立ちはだかり、不足解消には時間がかかりそうだ。

 東京都内の飲食店で働く女性(35)は店用にスプレー式のアルコール消毒液を使ってきたが、横浜港に停泊した大型クルーズ船で集団感染が発生した2月上旬ごろから入手できていない。ドラッグストアやネット通販でも品切れ状態が続き、「机や調理器具の消毒ができなければ、店の死活問題だ」と話す。

 調査会社インテージヘルスケアの推計によると、1月末に手指消毒液の1週間の販売額は前年比956%の20億円と急増した。2月には同450%ほどまで落ちたが、3月に再び同900%を超えるなど需要は爆発的に増え、収まる気配がない。感染拡大を受け、飲食店や職場での需要が増えたほか、家庭用に買う個人が増えたためとみられる。

 こうした状況を受け、各メーカーは増産に動いている。花王は9日、4月下旬には平時の20倍以上の消毒液を製造できるようになると発表した。国内で約半分のシェアをもつという健栄製薬(大阪市)は、1月中旬から平時の3倍以上の受注が入り、週末も工場を稼働させて増産している。「3月には医療機関向けも含め通常の3倍、4月は4倍を超える増産の見込みだ」(広報)。飲料大手のサントリーホールディングスも国内で生産する検討を始めた。

 岐阜県にある消毒液大手の製…

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