佐賀)伊万里市長「原発反対変わらず」 会見で表明

渡辺松雄
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 佐賀県伊万里市の深浦弘信市長は8日の定例記者会見で、九州電力玄海原発(玄海町)に関連して「原発自体に反対。将来的には廃止すべきだとのスタンスに変わりはない」と持論を述べた。原発に対し、2年前の就任直後の所見から変化がないかを問われて答えた。

 深浦市長は理由として「ひとたび事故が発生すれば、取り返しがつかない。ヒューマンエラーもありうるだろう」と話した。一方で「電力は、市民生活や企業活動を支える基礎的なライフライン。原発を止められない現実はある」とも語った。

 3号機の再稼働直後の蒸気漏れといったトラブルに対しては「原発は100%の信頼があるものではないと思う」としたうえで、昨年12月に敷地内の変電所で起きた火災などに触れ、「(九電が)すぐに市へ原因や対策を丁寧に説明しているのも事実」と評価した。

 就任後、原発から30キロ圏内にある唐津市の峰達郎市長と、再稼働などへの同意権をめぐって「協議したい」との意向を示していたことに関しては、「唐津市は、まずは玄海町と協議しようということだった。峰市長とは原発に特化した形での話はしていない」と述べた。(渡辺松雄)

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