サウジ皇太子の側近らを起訴 記者殺害事件でトルコ当局

イスタンブール=其山史晃
[PR]

 サウジアラビア人記者のジャマル・カショギ氏が2018年にイスタンブールのサウジ総領事館で殺害された事件で、トルコ検察当局は25日、サウジのムハンマド皇太子の側近ら20人を起訴したと発表した。トルコはサウジに容疑者らの身柄引き渡しを求めているが、サウジ側に応じる気配はなく、トルコで裁判が開かれる可能性はほとんどない。

 トルコメディアによると、起訴されたのは、実行犯のほか、ムハンマド皇太子の側近のカハタニ元王室顧問と情報機関のアシリ元副長官ら。検察当局は2人の関与について、「凶悪な意図による計画された殺人を教唆した」としている。

 事件をめぐっては、サウジの裁判所が昨年12月、殺害に直接関わったとされる5人に死刑判決を言い渡した。カハタニ氏とアシリ氏については、事件に関わった十分な証拠がないとして釈放された。トルコ政府は判決後、「カショギ氏の遺体が発見されず、殺害の首謀者も明らかになっておらず、説明責任が果たされていない」と批判していた。(イスタンブール=其山史晃)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら