千葉)「江戸前」の養殖カキ評判 都内にも販路拡大

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吉江宣幸
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 東京湾で育った「江戸前」の養殖カキの販路が広がっている。2年前、本格的に養殖を始めた新富津漁業協同組合(千葉県富津市)のカキが評判を呼び、今では地元の飲食店に加え、東京の料理店にも出荷されている。木更津市内の漁協も後に続く構えで、特産化に向けた歩みが着実に進んでいる。

 新富津漁協のカキ養殖は、不漁続きのノリ漁を補おうと、2018年から東京湾沖合のノリ養殖施設の一部を使って始まった。夏に地元漁港で稚貝を採取。専用かごに入れて、荒波も立つ海中につるして育てる。販売するのは、生育し産卵前の「1年カキ」が中心。小ぶりだが、ふっくらとしていて身が厚い。上品でクリーミーな味わいが、富津市や近隣市の飲食店で評判になった。

 養殖2年目の昨年は、生食用カキの生産に挑んだ。食品衛生法では、一定基準を満たしたきれいな海域で育てることや、収穫後に、殺菌した海水で浄化するなどの厳しい基準が定められている。このため、紫外線による海水の殺菌装置を導入するなどして、この冬の出荷にこぎ着けた。

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 富津市内や近隣市の取引店も…

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