DV被害、最多8万2207件 男性被害者が増加傾向

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八木拓郎

 昨年1年間に全国の警察が把握した配偶者などパートナーに対する暴力(DV)は8万2207件で、前年よりも4725件(6・1%)多かった。DV防止法が施行された2001年以降で最多だった。警察庁が5日発表した。同庁は増加理由について、「被害者が泣き寝入りしていた状況が改善されてきたことと、警察が積極的な対応に努めているからではないか」としている。

 被害者の78・3%は女性だが、男性が増加傾向で、2年連続で2割を超えた。世代別では30代27・6%、40代24・0%、20代23・6%の順で多い。

 摘発した事件も過去最多の9161件。罪種別では暴行5384件、傷害2784件、暴力行為等処罰法314件、脅迫127件の順で多い。傷害が前年より大幅に減り、暴行と暴力行為等処罰法違反が増えた。警察庁は「重大な行為に至る前に積極的に摘発している。こうした取り組みの表れではないか」としている。

 殺人は3件、殺人未遂は110件、傷害致死は2件だった。高知市では昨年11月、DVをしていたとされる20代の男が別居の妻を殺害したとして逮捕された。ネット上でシングルマザーを装い、妻とやり取りし、住所を聞き出したという。

 警察による加害者への指導・…

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