いつの時代もダイヤモンドは人びとを魅了してきた。これまで重さや色で評価されてきたダイヤにいま、新たな「価値」が求められている。
米宝飾大手のティファニー丸の内店。ダイヤの横に置かれた世界地図に、カナダ、ロシア、シエラレオネといった国名が記されている。原石の採掘国だ。一定の大きさ以上のダイヤを対象に、昨年初めから世界各地にある300以上の直営店で表示を始めた。
拡大する米宝飾大手ティファニー丸の内店のダイヤモンドリング。世界地図の上に産地を示すピンが刺さっていた=2020年1月28日、東京都千代田区、竹花徹朗撮影
ダイヤの国際的な評価基準は「カラット」(重さ、1カラット=0・2グラム)、「カラー」(色)、「カット」、「クラリティー」(透明度)からなる「4C」が一般的だ。そのため、ロシアや南アフリカなどの原産地から採れた原石は、ベルギーやインドといった加工地に運ばれると産地が顧みられることなく、重さや色ごとに仕分けられる。通常、鑑定書にも産地は記載されない。
そのダイヤモンド、どこから、どのようにして出来たか知っていますか?記事後半では記者がロシアの鉱山やベルギーの加工場などダイヤモンドの最前線に密着した動画をご覧頂けます。
拡大する米宝飾大手ティファニー丸の内店のダイヤモンドリング=2020年1月28日、東京都千代田区、竹花徹朗撮影
ただ、1990年代後半に、ア…