承認されても「まともに」とは思わないで 千葉雅也さん

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中村真理子
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 哲学者の千葉雅也さんがゲイを生きる主人公を描き、芥川賞候補になったデビュー小説「デッドライン」は、女性からの反応がよかったといいます。千葉さんはそこに、ゲイと女性がともに抑圧を受けている現状をみます。同調圧力の中で、「みんながマイノリティーになることが大事」と語ります。

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ちば・まさや 1978年生まれ、立命館大学准教授。著書に「動きすぎてはいけない」。初めての小説「デッドライン」で野間文芸新人賞を受賞、芥川賞の候補にもなった。

 「デッドライン」は2000年代初めの東京を舞台にした小説です。昨今のLGBTブームが到来するはるか昔、ゲイの欲望の薄暗いところも含めて、あの時代を描きたいと思いました。

 僕は19歳でゲイであること…

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