医療系カフェ&バーって? カウンターに立つ医師たち

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佐藤陽

 理学療法士や医師、看護師らがカフェやバーの運営に関わり、「まちづくり」の一役を担いはじめた。コーヒーやワインを飲みながら、ざっくばらんに語り合うことで、医療・介護職と地域住民の距離を縮めるだけでなく、住民同士のつながりを深める効果もありそうだ。各地の取り組みを取材した。

 1月上旬、東京都府中市京王線多磨霊園駅そばの商店街にあるカフェ&スペース「FLAT STAND」を訪ねた。小学生ら数人が入ってきて、おしゃべりを始めた。そうじなどを手伝うとジュースがもらえることもあるという。ランチやケーキなども提供し、記者はお汁粉を味わった。

 厨房(ちゅうぼう)でコーヒーを入れているのは理学療法士で、このカフェを運営する「シンクハピネス」社長の糟谷(かすや)明範さん(37)。茶髪の外見からか、子どもたちからは「チャラ社長!」と呼ばれている。「あえて医療色を消してます」とほほえむ。

 7年ほど前、訪問看護ステー…

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佐藤陽
佐藤陽(さとう・よう)朝日新聞文化くらし報道部・be編集記者
横浜総局時代に、超高齢化の実態や取り組みを描いた「迫る2025ショック」を2年半連載、『日本で老いて死ぬということ』(朝日新聞出版)として出版した。台湾でも翻訳された。自身の心の病をきっかけにメンタルヘルスの取材も続ける。早稲田大学非常勤講師として「産業社会のメンタルヘルス」の講義を担当する。