武漢封鎖で「命もたない」 転院できぬ白血病・がん患者

有料記事

今村優莉
[PR]

 新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中国湖北省武漢市で、新型肺炎以外の病気を持つ患者が適切な医療を受けられず苦しんでいる。市内の医療体制が逼迫(ひっぱく)している上、省内で敷かれる厳しい移動制限で転院もままならない。SNS上には窮状を訴える投稿が相次いでいる。

 「新型肺炎が落ち着かないと娘を転院させられないと言うんです。そこまで命がもちません」

 武漢市の女性会社員(49)は、朝日新聞の電話取材に切実な声で訴えた。

 長女(20)は昨年5月に急性リンパ性白血病と診断され、市内の病院に入院して化学療法を受けてきた。しかし、今月9日に病状が悪化すると、病院から「うちでは効果的な治療は望めない。転院してほしい」と言われた。

 転院先として推薦されたのは、900キロ近く離れた河北省内のいくつかの病院だった。女性はそれらの医療機関に電話をしてみたが、いずれも「感染の恐れがあるので、湖北省からの病人は受け入れられない」と断られたという。

ここから続き

 長女はいまも武漢の病院のベ…

この記事は有料記事です。残り687文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[もっと見る]