兵庫)東須磨小教員間暴力問題 調査急ぐ外部委、焦点は

有料記事

川嶋かえ
[PR]

 昨年10月に発覚した神戸市立東須磨小学校の教員間暴力・暴言問題。市教育委員会が立ち上げた外部調査委員会による事実関係や背景の究明作業が大詰めを迎えている。調査結果を踏まえ、市教委は関係者の懲戒処分に踏み切る予定だ。一連の経緯と、調査の焦点となるポイントを探った。

 弁護士3人で構成される外部調査委は当初、昨年中に調査報告書をまとめて市教委に提出、公表することをめざしていた。しかし、被害教員(25)が市教委に出していた資料19点のうち10点が、市教委のミスで委員に渡っていなかったことが昨年12月に判明。急きょ追加の聞き取りなどが必要になり、調査は越年した。調査報告書が年度内に提出されれば、市教委は速やかに加害側教諭への処分も終えて「一区切り」をつけたい考えだ。被害教員からの被害届を受けて捜査中の県警も、調査報告書の内容や市教委の処分を踏まえたうえで立件の可否を慎重に判断するとみられる。

 最大の焦点は、被害教員らへの加害側4教諭による行為がどのようなきっかけで始まり、なぜエスカレートしたのかの解明だ。これまでの市教委による調査などでは、被害教員への加害行為は2017年春の着任後まもなく始まり、加害側教諭が単独または複数で暴力行為をしたり、嫌がらせ行為をしたりしたとみられている。ただ、加害側4教諭が互いに示し合わせて集団で行動していた形跡は乏しいといい、被害教員に悪質な行為が集中した事情も含めて未解明の点が多い。

 行為の内容や関与度合いにも…

この記事は有料記事です。残り1755文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません