バイデン氏は早くも黄信号 本命不在、民主支持者の悩み
11月の米大統領選に向け、トランプ大統領への挑戦者を決める民主党の候補者選びは、早くも正念場を迎えている。本命視されていたバイデン氏が最初の2戦で大きく出遅れるなか、「勝てる候補」を選びたい民主党支持者の悩みは深まっている。
「11月にトランプ大統領を倒すため、戻ってくる」
11日夜、ニューハンプシャー州ナシュアのホテルでバイデン氏の言葉が流れると、拍手が起きた。
しかし、集まっていた人はまばらだった。バイデン氏は敗北を予想したかのように、予備選の結果が出る前から約1300キロ南西のサウスカロライナ州に移動。ニューハンプシャー州の集会には出席せず、ビデオでメッセージを送る異例の対応をとった。
オバマ政権の副大統領を務めたバイデン氏は知名度の高さと経験に加え、国をまとめられる穏健派の代表格としてトランプ氏に「勝てる候補」だと訴え、全米の世論調査では1位を維持してきた。ところが、3日のアイオワ州党員集会では4位と出遅れ、ニューハンプシャー州で5位に沈んだ。世論調査の支持率も急下降し、政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の平均値では10日、サンダース氏に抜かれた。
11日の予備選を前にバイデン氏は、これまで控えていた他候補の批判をするようになり、ブダジェッジ氏は「経験不足」、サンダース氏は「『社会主義者』と自称している」と攻めた。8日の集会では、これまでに無いほど支持者の質問に答え、予定を大きく上回る1時間半にわたって会場にとどまった。何としても踏みとどまりたい、という焦りがにじみ出ていた。
だが、有権者には響かなかっ…
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