衣類にシューズにバッグに… 生まれ変わる海洋プラごみ

有料記事プラごみ危機

神田明美
[PR]

 海に流れたり、海岸にたまったりしたプラスチックごみを、再生繊維にして、衣類やシューズ、バッグにする取り組みが出ている。未使用のプラスチックの利用を減らし、海洋プラごみの活用を目指す。

 スペイン発のブランド「エコアルフ」は、漁師が海から引き上げたプラスチックごみを原材料にした生地で、衣類やスニーカー、バッグを製造、今年春から国内で販売を始める。

 エコアルフは2009年にハビエル・ゴジェネーチェさんが創業。漁の操業中に網に入るペットボトルや包装容器、海に流された漁網など、多様なプラごみを利用する。漁網は軽くて強度がある品質の高い生地になるという。繊維や生地の開発に約5年かけた。

 プラごみをリサイクルして素材を作ることで、製造工程で使う水を20%、エネルギーは40%削減、排出する二酸化炭素(CO2)は半減できると説明する。「廃棄された漁網から繊維を作ると化学的な工程は七つだが、石油からなら15ほどの工程が必要だ」とゴジェネーチェさん。スペインで約3千人の漁師が、漁の際に集めたプラごみを漁港に置かれたコンテナに入れ、それを回収している。15年以降で500トン以上を集めた。

ここから続き

 エコアルフは、プラごみを回…

この記事は有料記事です。残り1047文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

プラごみ危機 地球覆う「使い捨て」解決の道は

プラごみ危機 地球覆う「使い捨て」解決の道は

地球を覆うプラスチックごみの環境汚染。どうすれば解決できるのか。[もっと見る]