海に流れたり、海岸にたまったりしたプラスチックごみを、再生繊維にして、衣類やシューズ、バッグにする取り組みが出ている。未使用のプラスチックの利用を減らし、海洋プラごみの活用を目指す。
スペイン発のブランド「エコアルフ」は、漁師が海から引き上げたプラスチックごみを原材料にした生地で、衣類やスニーカー、バッグを製造、今年春から国内で販売を始める。
エコアルフは2009年にハビエル・ゴジェネーチェさんが創業。漁の操業中に網に入るペットボトルや包装容器、海に流された漁網など、多様なプラごみを利用する。漁網は軽くて強度がある品質の高い生地になるという。繊維や生地の開発に約5年かけた。
プラごみをリサイクルして素材を作ることで、製造工程で使う水を20%、エネルギーは40%削減、排出する二酸化炭素(CO2)は半減できると説明する。「廃棄された漁網から繊維を作ると化学的な工程は七つだが、石油からなら15ほどの工程が必要だ」とゴジェネーチェさん。スペインで約3千人の漁師が、漁の際に集めたプラごみを漁港に置かれたコンテナに入れ、それを回収している。15年以降で500トン以上を集めた。
エコアルフは、プラごみを回…
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