大学共通テスト見直し発表 思考力重視なのに時間短い?

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矢島大輔 山下知子 増谷文生
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 来年1月から始まる大学入学共通テストで、国語と数学の記述式問題の導入が見送られたことを受け、文部科学省大学入試センターは29日、出題や解答時間などを見直し、発表した。「数学Ⅰ・数学A」「数学I」の解答時間が10分増える以外は、大学入試センター試験と同じ形式となった。今回の見直しを受け、新たに試行調査は実施しないという。

 国語は3問の記述式がなくなり、センター試験と同じ200点満点のマークシート式のみになる。解答時間は、記述式がある場合に予定していた100分から80分に。「数学Ⅰ・数学A」「数学I」の解答時間は、センター試験より10分長い70分とする。全問マーク式だが、日常生活を題材にしたり、多数の資料を読み解いたりする問題を増やす。文科省は「(記述式をやめても)思考力、判断力、表現力を重視する方針は変えない」とした。

 また、民間試験の活用を見送った英語については、「リーディング」と「リスニング」を100点ずつの計200点満点で出題。「読む・聞く」の2技能を評価する。従来の「筆記」であった発音やアクセントなどの単独問題は出さない。

 今回の見直しについて、大阪市の公立高校の30代の国語教諭は「様々な文章や資料を組み合わせた問題を出す可能性を示しつつ、80分では短すぎる。しっかり考えたとは思えない」と憤る。一方、神奈川県立高校の数学教諭は「想定通り。生徒には、(共通テストの)試行調査をベースに考えれば大丈夫だと伝えたい。ただ、わかりにくい部分があり、もっと高校生目線で考えてほしかった」と述べた。

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