MX番組が冒した禁じ手? 賞品やギャラ未払い以外にも

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西村綾華 定塚遼 黒田健朗
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 「2千万円相当のスーパーカー」をかけてホストがゲームで競う模様を放送した東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)のバラエティー番組「欲望の塊」を巡り、次々と問題が浮上している。賞品が渡されないばかりか、出演タレントへのギャラの未払いも発覚。何より、番組そのものがホストクラブを宣伝する広告放送だったという、放送業界の禁じ手にあたる疑いも出てきた。

 改めて、MX側の説明を元に、今回のいわゆる「スーパーカー問題」を整理する。MXによると、番組は「欲望の塊」という30分番組。昨年1~3月に東京全域と埼玉、千葉などの一部地域で12回にわたり放送された。都内の企画会社が、番組制作も担う代理店を通じて完成素材をMXに納品する「持ち込み番組」で、内容は、ホストクラブに勤める男性らが「2千万円相当の超高級スーパーカー」をかけて相撲やクイズなど多彩なゲームで競うというものだった。番組中、何度も賞品としてイタリアの高級スポーツカーであるランボルギーニの写真が紹介された。

山積みの問題

 だが放送から1年近く経った今月、出演者がツイッター上で、優勝したのに賞品をもらえていないと訴えた。MXが調査すると、その事実に加え、企画会社から、MCを務めた極楽とんぼの山本圭壱さんら出演タレントへのギャラや、制作会社への制作費も支払われていないことが判明した。

 MXは21日、企画・制作に関わっていないため、番組の制作著作権は自社にはないとしつつ「放送責任は当社にあると考えております」との見解をホームページ上で示して謝罪。企画会社と現在連絡が取れないが「事実確認の調査を進め、番組企画会社と関係当事者との間の解決に向け努力してまいります」とした。

参加者の一人が証言

 だが、問題はこれだけにとどまらない。こうしたトラブルに加え、MXはある禁じ手を冒した可能性が浮上したのだ。

MX番組が冒した可能性のある禁じ手を、企画の責任者が認め、参加者も証言しました。専門家もその問題点を指摘します。

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 企画会社の責任者が朝日新聞…

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