枝野氏「合流で決まりと」 野党結集、拒んだ男の心中は

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及川綾子 小林豪 寺本大蔵
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 1強政治をよしとしない民意の「受け皿」をつくる野党の試みが頓挫した。その判断の背景に何があったのか。

 通常国会が始まった1月20日昼、国会内。立憲民主党枝野幸男代表は、コンビニで買ったラーメンをすすりながら周りにつぶやいた。「決められないまま、ずるずるやるのは最悪だ」。国会召集前の合流実現を訴えてきた枝野氏は、協議に延長戦はないとの考えを明確にした。

 翌21日午後、立憲の福山哲郎国民民主党平野博文の両幹事長が国会内で会談した。党内論議がまとまらない国民の平野氏は継続協議を求めたが、福山氏はこれを拒否。会談後、福山氏は記者団に「とても残念だ」と言葉を詰まらせた。

 枝野氏が国民などに政党合流を呼びかけたのは、臨時国会最終盤の昨年12月6日。国民の玉木雄一郎代表や社民党又市征治党首らと会談し、「より強力に安倍政権と対峙(たいじ)し、まっとうな政治を取り戻す。ともに戦っていただきたい」と求めた。

 党勢に陰りが見えた昨夏の参院選を経て、立憲は秋からの臨時国会で国民などと統一会派を結成。安倍晋三首相主催の「桜を見る会」の疑惑追及などで行政監視の成果をみせた。その実績を合流につなげ、次の衆院選で政権選択の構図に持ち込む。野党結集の呼びかけには、そんな狙いがあった。

枝野氏は「みんな合流で決まりだと思っていた。一人を除いて」と後に振り返りました。両党合流「破談」の裏舞台は。

 立憲、国民の協議は幹事長間…

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