震災で中止の年を「前例」? 桜名簿、菅氏の説明変遷

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安倍龍太郎
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 公文書管理法違反が明らかになった「桜を見る会」の招待者名簿の取り扱いをめぐる菅義偉官房長官の説明が揺れている。ずさんな扱いとなった理由について民主党政権時代から「漫然と引き継がれていた」と責任転嫁をするかのような言いぶりになった。一方で、担当閣僚としての自らの責任などは、答えをはぐらかす態度を続けている。

 招待者名簿をめぐっては、2013~17年度の5年分について、同法が義務づける「管理簿」への未記載などが発覚。菅氏は10日の記者会見で「事務的な記載漏れ」と説明した。

 だが、公文書の専門家などから「5年間も続くとは考えられない」との批判が出た。この点を14日に問われると、民主党政権時代の11年度、12年度も管理簿に未記載だったことを明らかにし、「漫然と引き継がれていた」と修正した。「認識を改めたのか」と15日に問われても「全く同じだ」と弁解した。

 菅氏が「前例」とした11年度、12年度は、東日本大震災北朝鮮ミサイル問題への対応などで会の開催は中止されている。前提条件が違い「不自然では」との問いが15日に出たが、菅氏は「私は疑問には感じていない」と反論。法令違反が続いたことに対する菅氏の責任については、「公文書管理法の規定がすべてだと思う」などと答えようとはしなかった。

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 内閣府の中の公文書管理の監…

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