【動画】ミサイル誤射で、イランで大規模な反政府デモが起きた

 イランがウクライナ機をミサイル誤射で撃墜したことを一転して認めたことを受け、11日夜にテヘラン中心部など各地で反政府デモが起きた。イラン国営通信などが伝えた。デモ参加者は当局の隠蔽(いんぺい)体質や、誤射に関わった革命防衛隊を批判した。米国はデモへの支持を表明。イランは、その対応次第では体制基盤が揺るぎかねない状況だ。

 イランでは昨年11月にガソリンの値上げをきっかけに全土で反政府デモが発生。だが、国民的英雄の革命防衛隊のソレイマニ司令官が米軍に殺害されたことで、反政府デモの機運は下がっていた。今回の撃墜でデモが再燃した形だ。

 同通信などによると、10人以上の卒業生が撃墜の犠牲者になったテヘラン中心部のシャリフ工科大学近くで、同日夜に多くの学生らが周辺道路を埋め尽くした。学生らは、火の付いたろうそくや犠牲者の顔写真を掲げて追悼。だが、反政府デモの色彩が濃くなり、最高指導者ハメネイ師を批判するスローガンを繰り返し、「革命防衛隊は国を侮辱した。イランから出て行け」などと声を上げた。デモ隊は市内を行進。警官隊が催涙弾を使用するなどして解散させた。

 一方、政府系タスニム通信は、デモ現場にいた在イラン英国大使が一時、当局に身柄を拘束されたと報じた。デモをあおったのが理由とされたが、数時間後に解放されたという。

 テヘランのほかにも中部イスファハンや南部シラーズ、北部ラシュトでもデモがあり、数千人が参加するなど、抗議活動は広がりを見せている。インターネット上でもデモの様子やハメネイ師を批判する画像や映像が拡散している。イランメディアは12日昼にも、テヘランの複数の大学で千人以上が参加するデモがあったとしている。

 一方、米国はデモ隊を支持する…

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