別府のホテル、従業員千人が10連休へ 数億円減収でも

加藤勝利
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 大分県別府市の杉乃井ホテル(客室647室)は、14日から23日まで10日連続で全館休業にする。「働き方改革」の一環で、10連休は3年連続。従業員約1千人が一斉に休暇に取る。ホテルによると、連休設定の影響もあり、新卒採用の応募者が前年の1・5倍となる効果も出ているという。

 ホテル業界は従業員が連休を取りづらく、同ホテルでも例年、年末年始の繁忙期を過ぎる1月中旬に5日連続の休館でしのいでいた。10日連続にすれば数億円の減収が見込まれたが、企業が有給休暇取得を推進する時勢も受け、拡大に踏み切ったという。

 休暇中に従業員がホテルサービスの仕事につながる場所に行く視察旅行制度も導入した。会社が半額以上の旅費を支給。一昨年はオーストラリアやハワイ、昨年はマカオ、シンガポールなど、今年はハワイ、ラスベガス、帝国ホテルが視察先に選ばれた。

 ホテルによると、九州が中心だった新卒採用の応募者は関東や北海道にも広がっている。担当者は「多くの応募者から10連休の話が出る。従業員にはリフレッシュしてもらい、新人の人材獲得につなげたい」と話している。(加藤勝利)

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