施工不備のレオパレス 村上系があえて関わるワケ

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聞き手=田中美保 高橋尚之
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 建てたアパートに多くの不備が見つかり、業績が悪化しているレオパレス21に対して、大株主である投資会社2社が全取締役の解任を求めた。うち1社の「レノ」は、旧村上ファンド代表、村上世彰氏が運営にかかわっている。提案の狙いは何か。そもそも渦中のレオパレスにあえて関わるのはなぜなのか。

 大量保有報告書によると、レノは昨年12月11日現在で、共同保有分を含めてレオパレス株の14・46%を持つ。大株主の立場から、レオパレスの取締役10人全員の解任と、自らが推薦する取締役候補3人の選任を求めた。

 今回取材に応じたのは、3候補の筆頭格である大村将裕氏だ。村上氏が運営にかかわる不動産関連会社の社長をつとめる。

 ――株主提案の理由は。

 「施工不備の問題も(それに伴う)業績の下方修正も見通しが甘く、情報開示をためらう姿勢も見える。違う経営体制に変えて直さないといけない」

 ――具体的には。

 「アパート施工の不備では当初はもっと早く調査をするよう国から指導されていたのに延期を発表した。(問題物件の)改修でも気の長い話をしている。ブランドが大きく傷ついており信用回復が一番大事だ。それを一日も早く直さなきゃいけないのに、協議をしても、その点が経営陣に通じない」

 「工事が、どういう進捗(しんちょく)をしているか。行政との折衝に時間がかかっているのか、アパートオーナーとの交渉なのか、入居者との協議なのか。問題終結の見通しが明示できれば(われわれ)投資家の安心感を得られるが、今は何一つできていない」

 ――全取締役の解任を求めています。

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 「現経営陣には経験や知見が…

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