獄中のウイグル族学者の娘が中国批判 サハロフ賞授賞式

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ブリュッセル=津阪直樹
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 欧州連合(EU)の欧州議会で18日、人権や民主主義を守る上で功績のあった人に贈る「サハロフ賞」の授賞式があった。今年の受賞者、ウイグル族の経済学者イリハム・トフティ氏(50)は中国で国家分裂罪に問われて収監されており、米国在住の娘のジュハルさんが出席した。

 イリハム氏は自身のサイトなどを通して、中国政府の弾圧が続くウイグル族の権利擁護を訴えていた。2014年に北京の自宅から連行され、「大学の授業で民族分裂の思想を広めた」などとして無期懲役と政治的権利の終身剝奪(はくだつ)などの判決を言い渡された。

 イリハム氏の写真を手に授賞式に臨んだジュハルさんは「中国では学校でも家でさえも、ウイグル族に自由はない」と訴えた。そのうえで「多くのウイグル族の人たちと同じように、父は、改めるべき思想を持った暴力的な過激主義者というレッテルを貼られた。中国政府は収容所に送ったウイグル族の人たちに改宗を強い、文化を捨てるよう迫り、拷問し、死ぬ人もいる」と話した。ジュハルさん家族がイリハム氏の消息を最後に聞いたのは17年で、今はどこにいるのかも分からないという。

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