菅義偉官房長官は5日午前の記者会見で、「桜を見る会」の今年の招待者名簿のバックアップデータが残存していた可能性があるなかで、内閣府が「廃棄した」と答弁したことをめぐり、「国会議員からの資料要求は行政文書を前提としている」と述べ、応じる必要はなかったとの認識を示した。主なやりとりは次の通り。

 ――「バックアップデータは行政文書ではない」との説明には、公文書管理法のガイドライン改定に携わった専門家から、「組織が作成・管理に当たっている以上、行政文書である」との批判が出ている。指摘をどうとらえるのか。

 「内閣府から、バックアップファイルは、一般職員が業務に使用できるものでないことから組織共用性を欠いており、行政文書には該当しないと説明を受けている」

 ――かつて、(『ない』とされた電子データが後に公開された)南スーダン国連平和維持活動の日報問題があった。(バックアップデータは)行政文書の性格を持つのではないか。

 「ご指摘の日報については廃棄されずに残っていた行政文書を開示した。バックアップデータはそもそも行政文書でなく、異なる事例だと思う」

 ――共産党議員の資料要求の際に、バックアップデータの存在を知らせていなかったのはなぜか。

 「繰り返しになってしまうが、招待者名簿はあらかじめ決められたルール等、手続きに従って廃棄している。かつ、バックアップファイルは一般職員が業務に使用できるものではないことから、組織共用性を欠いており、行政文書に該当しないという認識のもとに、適切に対応したものだったと思う」

 ――専門業者に依頼することでデータを取り出せると思うが、そこまでする必要はなかったとの認識か。

 「今申し上げた通りだ」

 ――国会議員の資料要求があり…

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