和歌山)田辺湾で水陸両用バスの体験乗車 来年運航へ

大野宏
【動画】水陸両用観光バスの乗車体験 和歌山・田辺湾=大野宏撮影
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 水上と陸上を両方走れる水陸両用観光バスの乗車体験が20日、和歌山県田辺市磯間の湊浦漁港であった。琵琶湖と周辺で運行している会社が、来年夏前から田辺湾でのツアーを計画しており、地元の観光関係者ら約80人が参加した。

 企画したのは滋賀県長浜市の旅行会社「ティアンドティ・コーポレーション」。8トントラックを自社で1億円かけて乗員乗客42人乗りに改造した。長さ12メートルのアルミの車体には自動車と船舶のエンジンを両方積んであり、公道の走行も可能。斜面を使って海に入るとスクリューに切り替えて航行する。2014年から春~秋の8カ月間、長浜市内と琵琶湖上を回るツアーを実施し、約2万3千人が利用したという。

 現在1台の保有車両を4台に増やして他の地域への進出を目指しており、田辺湾での運航許可を監督官庁に取り付けた。来年5月ごろから湊浦漁港を拠点に、天然記念物の神島周辺を航行、田辺市内や白浜町内、熊野古道などを周遊する約1時間のツアーを計画しているという。

 斜面を下って車体の頭から海面に突っ込むと、運転席のフロントウィンドー一面に波しぶきが広がる迫力ある眺めに。客席には窓が無く、乗客は海面を渡る秋の風を楽しんでいた。(大野宏)

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