消防・警察・自衛隊、テロ現場で解毒剤の注射可能に

有料記事

土肥修一
[PR]

 化学テロが起きる事態に備え、厚生労働省は14日、テロ現場で消防隊員らが傷病者に自動注射器で解毒剤を注射できるようにすることを決めた。医師でなくても注射が打てる条件や手順、研修方法について、同省の検討会が報告書をまとめた。2020年東京五輪パラリンピックに備え、年明け以降、消防隊員らに対して研修する。

 解毒剤の注射は医療行為にあたり、原則医師や看護師にしか認められていない。化学物質による急性中毒はできるだけ早く解毒剤で治療する必要があるが、テロ現場で医師の素早い活動が難しい場合があり、対応を検討していた。

 注射器の使用を想定しているのは、消防や警察、自衛隊などの専門部隊。報告書では、医師や看護師の対応が難しく、対象者に命の危険がある状況などであれば、自動注射器を使っても医師法違反にはあたらないとの考えを示した。使用者は必要な研修を受けていることが望ましいとした。

 対象は自動注射器が使用でき…

この記事は有料記事です。残り332文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません