天皇陛下乗る「お召し列車」 そのとき新幹線運転席は…

有料記事

佐藤英彬

 天皇陛下が地方を訪問するときに乗る臨時専用列車の乗務員はどんな人なのだろう。天皇、皇后両陛下は22~23日、伊勢神宮三重県伊勢市)に参拝するが、近年は新幹線を使った移動も多い。両陛下が即位後初めて地方を訪れた6月の愛知県訪問。そのとき、東海道新幹線の運転室では――。

 6月1日午前。

 東京駅東海道新幹線ホームでは、両陛下が大島理森衆院議長らの見送りを受けて、列車に乗り込んだ。

 先頭車の運転室。JR東海東京第一運輸所の運転士、渡辺邦彦さん(35)は、運転士になりたてのころ、師匠役の先輩運転士から言われたことを思い出していた。

 「かっこ良いことは絶対にするな。こつこつ泥臭くやっていくことが、無事故で安全にお客様を運ぶための大事な一歩だ」。基本動作を怠らず、落ち着いて、手を抜かない。一呼吸置いて、列車のスピードを制御する「マスコン」のハンドルを動かした。

 東海道新幹線に乗務する運転士と車掌はJR東海に約1700人いる。その中で、「お召し列車」と呼ばれる専用列車の乗務員に選ばれるのは一握りだ。

ここから続き

 「お召し列車に乗ってみない…

この記事は有料記事です。残り1595文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

上皇さま90歳 ご一家の写真で振り返る

上皇さま90歳 ご一家の写真で振り返る

2023年12月に90歳の卒寿を迎えた上皇さま。在位中、国民と同じ目線であり続ける「平成流」を大切にしました。年始の集合写真をもとに、ご一家の歩みと平成、令和を振り返ります。[もっと見る]