希少がんで長期生存の女性「ネット情報は落ち込む」

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伊藤繭莉
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 アスベスト(石綿)が主な原因で発症する希少がん「中皮腫」を患う女性が16日に講演する。女性は15年間闘病を続け、初めて自身の経験を語る予定だ。

 沖縄県浦添市の保育士鹿川真弓さん(41)は、26歳のときに腹膜中皮腫と診断された。県内の石垣島出身。幼いころに石綿に曝露(ばくろ)したと考えられるが、原因はわからない。12年前に手術で腫瘍(しゅよう)と将来腫瘍が転移しやすい卵巣や子宮などを摘出し、人工肛門(こうもん)をつけた。一昨年に再発し、腫瘍と胃の一部なども摘出した。現在は月1回の抗がん剤治療を続ける。

 これまで病気や治療に関する情報が少ないことに頭を抱えてきた。インターネットで調べても「余命が短い」「治療法がない」といった情報しかなく、落ち込むのでネット情報を見ないようにしたという。

 長年、同じ病気の患者と治療法などについて情報交換したいと思ってきたが、周囲に患者がいなかった。腹膜中皮腫には確立した標準治療がない。今の治療が自分に合っているか、いつ再発するのか、不安を抱える。治療のため、働ける時間が限られる。給与と石綿救済法による給付金だけでは生活が厳しい。他の患者の闘病生活について知りたかった。

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